SERIES
ARCHITECTURE - PROJECT
- 和田の集合住宅: 2017
- 河辺の家 改修計画: 2012
- 道の駅 尾花沢 花笠の里 ねまる: 2007
- Proto House 0511: 2005
- 小金井の家: 2005
- 妙蓮寺の家: 2004
- Y RESIDENCE: 2001
ARCHITECTURE - ARTICLE
階段のイメージは?
階段、というとみなさんどのような空間をイメージされるでしょうか。ただ単にフロアからフロアを移動するための段だけのスペースでしょ、という方からリビングルームにはぜひ螺旋階段が欲しいんです、という方までさまざまなのではないでしょうか。実際、空間づくりの重要な要素として捉えようとすること自体に戸惑いを覚える方も多くいらっしゃるかもしれません。今回は階段を住空間に取り込むことについて取り上げます。
階段のさまざまな役割
階段の主たる機能はもちろん移動です。しかし、移動に供するためだけに階段のスペースを使いきってしまうのも、特にスペースの有効活用を図りたい場合にはもったいない話です。一般的に階段下にはトイレなどの水回りスペースや収納を配置することが多くなります。それは実際に人が時間を過ごす空間としては十分なスペースにはならないことが一因として挙げられるでしょう。
しかし、階段下のトイレや収納はそのままに、階段そのものを居住空間に取り入れるだけで思ってもみないシーンを演出することが可能になります。
階段を取り込んだ空間作りを
階段を居室に取り込んだプランニングで最も特徴的なことの一つは当たり前のことですが、人の移動が目に見える、ということです。また、移動する本人にとっても三次元的に視点が変化することで思っても見ないシーンに出会うことがあります。
住宅の中で家族の行動を完全に個別に切り分けたい場合は別の方法を考えるべきですが、ゆるやかなりともつながりを重視したい場合は、家族が最も集まる場所となる空間に階段を取り込んでみてはいかがでしょうか。