COLUMN

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ヴェネツィア・ビエンナーレ2006
その2

revised: 2006 / 09 / 20

「映像による空間表現」をテーマとしたパフォーマンス

今回私たちがパフォーミング・アートのスタッフとして関わっているのは、南インドの都市バンガロールを拠点とするダンス・カンパニーとのコラボレーション公演、[Purushartha]((サンスクリット語で「人生の目的」のことでアルタ(安全、安心、実利)、カーマ(楽しみを享受する)、ダルマ(宗教的、社会的倫理)、モクシャ(解脱 )の4つのテーマがあるようです。))という作品です。

昨年秋に渡印し、2週間にわたるミーティング、リハーサルから作品作りがはじまりました。昨年12月にはイギリスのノッティンガムで行われたメディア・アートのカンファレンスで15分間のショート・プレビュー、今年2月にバンガロールで60分間にわたるフルバージョンでのプレビューを経て、5月にはワールドカップを目前に控えたドイツのボンでワールド・プレミア上演の運びとなりました。

私は空間構成と照明デザイン、およびLEDを用いたオリジナルの照明器具を製作して公演に臨んでいます。

舞台空間は液晶プロジェクターを用いて床面と背面に映像を投影しており、その映像素材によって舞台空間の印象が異なることを意図しています。また、様々なセンサリング技術により、ダンサーの動きにインタラクティブに反応する仕掛けを持っています。ハードウェアではなく、ソフトウェアによって空間作りを試みている訳です。