hamanakadesignstudio
Main Menu
calendar
2014年 12月
« 10月   1月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
categories
entry list by month
Admin
ユーザ名:

パスワード:


パスワード紛失

新規登録
Search

2014年12月17日(水曜日)

FUJIMOCK FES 2014 に参加しました

カテゴリー: - hama @ 00時01分22秒
参加からもうずいぶん時間が経ってしまいましたが、さる2014年11月1日〜2日にかけてファブラボ鎌倉主催の FUJIMOCK FES 2014 に参加しましたのでちょっと長くなりますが、その報告です。
今回で三回目となる同フェス、第一回目から参加したいと思っていましたが、なかなか日程が折り合わず、今回三回目にしてはじめて参加がかないました。

[フジモックフェスについて]—公式 Web サイト
http://www.fujimockfes.org/

FUJIMOCK FES とは、ファブラボ鎌倉が静岡県富士宮市に拠点をおくホールアース研究所、若手きこり集団、フェスの参加者たちとタッグを組んで「富士山(FUJI)の間伐材で、アイデアをかたちに(MOCK-UP)するフェスティバル(FES)」です。
出かけてみてはじめて知ったのですが、今回の開催ではじめて一泊二日の行程となったそうです。これまでの回が間伐、その後のセッションまで含めて日帰りだったというのはちょっと想像できない充実具合/ハードさだったのではないでしょうか。
その点、今回は参加者によるライトニングトークや交流の時間が十分にあり、密度の高いコミュニケーションをとることができました。
運営のみなさま、参加者のみなさまには改めて御礼申し上げます。

それでは、ひとまず時系列をおって内容をご紹介します。

FUJIMOCK FES 2014 プログラム概要

フェスが開催された週末はあいにくの天候で、富士山麓のはずの場所から結局一度もその威容を拝むことはできませんでしたが、そこにあるであろう山の存在をひしひしと感じながら過ごした時間もそれはそれで貴重なものでした、とちょっと強がってみます。

<スケジュール>
11/1 (土)
集合—環境省 田貫湖ふれあい自然塾
オリエンテーション
自己紹介
富士ヒノキの森にて間伐 (木こり体験) / 素材調達—間伐ワークショップ
昼食
森の生態系を読み解く—きこりレクチャー
お風呂:あさぎり温泉 風の湯
ホールアース自然学校へ
夕食準備
夕食
FAB NIGHT—レクチャー / ライトニングトーク
交流会、という名の飲み会、キャンプファイヤーつき

11/2 (日)
家畜小屋掃除、散歩、朝食準備など朝のおつとめ
FABREAKFAST—FABドッグ (牛乳パックホットドッグ)
製材ワークショップ / デジタル工作機械の特性セミナー
FAB LUNCH—Mt. Fuji カレー
製材ワークショップ / デジタル工作機械の特性セミナー続き
つくりたいものの共有とディスカッション / 振り返りの会
解散

それでは当日の写真とともに…



あいにくの天候ですが、雨が小降りになったところで森に入り、間伐ワークショップがはじまります。


まずは静岡県内、天竜と三島からいらした木こりの前田さんとレイチェルさんによる模擬討伐から。
はじめに伐り倒す木を選び、様々な条件を考慮しながら方向を定めます。


方向が定まったところで、倒す側の根元に「うけくち」と呼ばれる刻みを入れます。下は水平、上は30°〜45°の角度をつけて。


「うけくち」が刻まれました。この垂直二等分線方向に木が倒れることになります。


続いて引き倒す為のロープをかけます。


手綱をさばくようにひょいとやると、ロープがどんどん上に迫り上がります。ただし、慣れていればの話。
ただ力を入れればいいというものではありません。


続いて一気に「おいくち」と呼ばれる刻みを入れます。これは先ほどの「うけくち」の反対側、少し上側を狙います。


先ほどかけたロープを一気に引っぱります。


周囲の木に当たったりしながらだんだん倒れてきます。危険なのでくれぐれも倒している途中に木の下に入らないように注意します。


倒れました。音と香りが伝わりませんが、チェーンソーのエンジン音が響いたあとの静寂にヒノキチオールの香りが漂います。


「おいくち」は「うけくち」よりも上に刻まれていることがわかるでしょうか。


続いてはワークショップの参加者自ら二つのグループに分かれて木を伐り倒します。


森を見上げて倒す方向を見定めます。倒す際に障害になるものがないか、伐ったあとの切り出しや搬出はどうかなど。


手ノコでまずは「うけくち」の刻みから。さすがに一人では大変なのでメンバー交代で挑みます。


レポートではあっという間に刻まれました。現場では結構大変です。


そしてロープ掛け。男性陣よりも力の抜けた女性陣の方がうまくいく、という木こりの前田さんのあおりにまんまとはまり、男性陣は力が入りすぎてしまいます。


続いて「おいくち」


もう切り株。


伐り倒した木の年輪を数えています。30年ちょっとでした。


それほど樹径の大きな木ではありませんでしたが、この木が一本倒れただけで森が少し明るくなります。


伐り倒した木を即座に輪切りにする天竜の木こり、前田さん。


写真にはありませんが、幹がたっていたのと同じ方向にチェーンソーを入れると輪切りとは全く異なる木くずがでます。
小袋につめるといい芳香剤になりそう。


断面をみているとスライスされた際に「節」として出てくる枝の様子がわかります。


間伐ワークショップを終えて田貫湖ふれあい自然塾に戻り、待望の昼食。
今晩お世話になるホールアース自然学校の農場で栽培された野菜がふんだんにいかされたお弁当をいただきました。
どれも滋味あふれる甘さで美味しかった。


そして、名物?のにんじんジュース。おみやげセールスの上位を獲得していると思われます。


昼食後は「森の生態系をよみとく—木こりレクチャー」
道具や普段の生活、山、森といきることについてお話をうかがいました。


チェーンソーの歯。名前の由来がよくわかります。


ぼくらが子どもの頃はチェーンソーを日常的に使う方々の職業病として「白ろう病」というものの存在を学びましたが、今はジェル入りのグローブでずいぶん軽減されているそうです。ジェル入りのグローブは自転車乗りにはおなじみですね。


右手に「よき」、左手に「AXE」。日本と西洋の道具への思いの違いもうかがいました。

「よき」の話—一本の木を伐り倒すということ
きこりの生活は自然崇拝の影響が色濃く残っており、刃物は単なる道具、というものではなく、神事を司る重要な道具のひとつと考えた方がよさそう。通常私たちが「おの」と読んでいるものはきこりの間では「よき」と呼ばれることが多く、その「よき」には表裏それぞれ4本、3本の彫り込み (樋と呼ぶ) が入っている。四つの溝は地水火風をあらわし、三つの溝はみき、つまり「神酒」を表しているという。きこりが木を伐り倒す際には「よき」をその木に立てかけ、祈りを済ませてから作業にかかる。木や森とともに生きている、という世界観のあらわれといえよう。「西洋のアックスとは違うんだ」ということは日本各地のきこりたちが口にしているようだ。
Web上でもたくさんの方々が「よき」について書かれているので、たどってみることをおすすめします。


土佐の打ち刃物に刻まれた四本の「樋」。反対側には三本刻まれている。
高知県は森林面積では北海道、岩手県に次いで全国三位、森林率では全国一位(2007年林野庁の統計)らしく、そのための刃物でも名を知られています。


通称「スウェーデン・ストーブ」。これがまた素晴らしいものでした。

「スウェーデン・ストーブ」
焚き火の必殺アイテム。ぼくは今回初めて目にしましたが、丸太/切り株にチェーンソーで深い切り込みを入れただけのものである。ところがこれが素晴らしい。このスウェーデン・ストーブを楽しむ際は、切り込みの最下部にジェル状の燃料を垂らし、着火するのだが、スリットの煙突効果であっという間に丸太/切り株が炎に包まれる。特筆すべきはその炎のかたちで、チェーンソーで刻みをいれた形をもとに炎が形作られ、これまでにみたことのない形でゆらめく炎を眺めているとただの焚き火以上に時間が経つのが早い。これぞ「炎のデザイン」。キャンプファイヤの新たな可能性を目にした気分でした。丸太の外側は残るので、やかんなどを火にかけることもできます。なんという優れもの。何かあったときもこうした知識があれば、焚き火一つでちょっとした希望を持てそうです。


「年輪」は木の履歴書
年輪の刻まれ方をみると環境の変化を想像することができる。
年輪は樹齢を知ることができるだけでなく、例えば、それまでに比べて急に年輪が太くなっているような場合、その方向にたっていた近くの木が何らかの理由でなくなり、光が入りやすくなった可能性が考えられる。節がめり込んだ年輪はそこで枝打ちされたか何らかの理由で枝が幹の部分から折れたことがわかる、など。ちなみに人工林は立て込んでいることが多く、年輪の広い方が即座に「南側」と判断するのは早計に過ぎるようです。光が多く入ってきた方角、といった程度の判断にしかならないよう。


芯材と辺材の含水率の違いをみています。伐ったばかりなので差も歴然。


さて、田貫湖ふれあい自然塾をあとにし、温泉でゆっくりしたあとホールアース自然学校に到着しました。
段ボールと焼き網だけでつくる簡易スモーカーで燻製の準備です。


うわさの BioLite の実力を試しています。小枝の焚き火で確かに発電しています。
iPhone が充電できてご満悦のファブラボ鎌倉 渡辺ゆうかさん。
しかし、燃料の補充は結構マメに行う必要があります。燃料タンク?の容量をみればいたしかたなし。
携帯性とのトレードオフなのでここは割り切る必要があるでしょう。


ダッチオーブンでつくるホールキャベツ。ひと鍋にキャベツ丸ごと投入されていて非常に美味しかった。
ありきたりですが、野菜の自然な甘み。
どれも美味しかったのでいちいち美味しかったと書くのはやめます。
お米もこちらの農場で収穫されたものをガス釜で炊いてあってこれまた。


入刀の儀。


いつの間にか夜があけて、昨晩捏ねたおしたパン生地をダッチオーブンで焼く準備。


薪を割る皆さん。ファブラボ仙台のオオアミさんは慣れた手つきでどんどん割っていました。


さすがに早起きなヤギ。ニワトリなみに早朝から啼いていました。


翌朝のスウェーデン・ストーブ。


「上手に焼けました〜」肉じゃないけど。


牛乳パックホットドッグに挑戦。あまり長い時間火にかけるとなかのパンが焦げてしまいます。頃合いが難しい。


火のあるところに人は集います。


昨晩生地をひたすらこねていたソコーさん、パンの出来に満面の笑み。


さて、腹ごしらえが済んだところで、製材ワークショップのスタートです。
チェーンソーを簡易製材機にするアタッチメントを取り付け、丸太をスライスするところ、を撮影しまくる方々。


見事にスライスされます。チェーンソーには負荷がかかりすぎるのであくまでも簡易な方法ですとのことでした。


何枚かスライスされたあとの丸太。なかなかいい具合に平滑面が保たれています。


両側からスライスして何をするかというと。


角材の製作に挑戦です。丸太からチェーンソーで角材づくり!


丸太は伐採して早いうちしか皮を剥ぐことができないそうです。それを聞いた参加者はあちこちで皮剝ぎの作業に夢中に。
一気に剥ぐにはちょっとしたコツがあることがわかりました。


ずらりと並んだ Mt. FUJI カレー。本体を眺めることはかないませんでしたが、これだけ並ぶと壮観です。


樹海がわりに青物野菜をトッピング。


ホールアース自然学校で使われている水蒸気蒸留装置。ぼくはガラスのものしか実物はみたことがありませんでしたが、南仏のようですね。
最近の話題ではポットスチルとか。


自分のスタジオへ持ち込んだその日の夕方の丸太。ちょうどスツールに使える高さにカットしてもらいましたが、スツールそのものにする訳でもなく。

なるべく割れないように徐々に乾燥させる方法などを情報共有しながらことにあたっているのですが、やはり割れてしまいました。
その後の経過はこの後の記事で随時ご報告します。

振り返りのセッションで木こりの前田さんから<林業の時間割>の話がありました。
林業は孫の世代を見越した森づくりをする必要があり、

木を伐る→加工する→使う→植える→育てる

のサイクルを100年単位の年月を見越して考えていかねばならない。自分たちが植えたり育てたりしている木は自分の次、その次の世代のためのものである。

こうした体験を経て、様々なファブリケーションの手法などを交えつつ、ものをつくるセッションへこの後進みます。
それぞれ異なるバックグラウンドをもつ参加者がどのような技を繰り出してくるのか非常に楽しみなのとともに何を提案できるか、という自問自答。

来春まで FUJIMOCK FES 2014 はつづきます。

さて、ぼく自身が林業について思いを新たにしたのは5年前(調べたらちょうど5年前の11月17日でした)の第一回間伐材活用シンポジウムで尾鷲の速水林業、速水亨 代表のお話を伺ったことがきっかけでした。その際、人の手によって適切にコントロールされた森のすばらしさ(針葉樹と広葉樹の混合林の生物多様性、育林について)を知り、その数年後に発売された彼の著書『日本林業を立て直す』を手に取ることになりました。同書は入門書としても適しており、触発されることがたくさんあります。


コメント

このコメントのRSS

TrackBack URL : http://hamanakadesignstudio.jp/x/modules/wordpress/wp-trackback.php/267

この投稿には、まだコメントが付いていません

コメントの投稿

改行や段落は自動です
URLとメールアドレスは自動的にリンクされますので、<a>タグは不要です。
以下のHTMLタグが使用可能です。
<a href="" title="" rel=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <br> <code> <em> <i> <strike> <strong>


ご注意 : セッティングにより、コメント投稿から実際に閲覧できるようになるまで暫く時間が掛かる場合があります。 再投稿の必要はありませんので、表示されるまでお待ち下さい。

21 queries. 0.033 sec.
Powered by WordPress Module based on WordPress ME & WordPress

2006-2016 © hamanakadesignstudio Some rights reserved.